「妊娠できない嫁はいらない」と彼氏の母に言われた27歳がん患者の話

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赤ちゃん 肺がん

こんにちは、りちむーです。ステージⅣの肺がん患者です。

私は、抗がん剤・タグリッソという薬を毎日飲んで、この病気を治療しています。

タグリッソの副作用については以前記事に書きました。

やはり抗がん剤の副作用は辛いです。下痢や皮膚障害、命に関わる重篤な症状が出ることもあります。

今回は副作用ではないですが、この抗がん剤を飲んでいるとできないことについて書きたいと思います。

私の服用している薬・タグリッソを飲んでいる間はできないこと。

それは、妊娠です。

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彼となら子供が欲しいと思えたのに……

妊娠できないわけではない

タグリッソによって、生殖機能が失われるから妊娠できないのではありません。

もちろん薬の種類や患者さんによっては抗がん剤が原因で閉経などの生殖機能の喪失が引き起こされる場合があります。

私の場合は、タグリッソを服用している状態で妊娠をすると、胎児に影響が出てしまうという理由で、妊娠してはいけません

本当に、彼との子供を望んでいた。でも……

私には、付き合って4年目になる彼氏がいます。

結婚を考えていて、同棲もしています。

私にはもともと結婚願望も子供が欲しいという希望もなく、彼氏と二人で楽しく暮らしていけたらいいなと思っていました。

しかし、彼は付き合った当初から結婚願望が強いタイプで、子供も欲しいと言っていました。

私は彼と生活していくうちに、彼との生活にもし子供がいたら楽しいかも、と考えるようになっていました。

彼とこれからの生活の話をするうちに、結婚して子供を作り、彼との子供を二人で愛情を持って育てていきたいと感じるようになりました。

彼の両親も望んでくれていた、孫

彼の実家にも長い休みのたびに二人で帰郷しており、彼の両親と彼が子供の頃の写真を見ながら、孫が楽しみだと言われたこともあります。

私のことを認めてくれて、受け入れてくれているようで嬉しかったです。

私の両親も彼と何度も会っていて、私の母は生まれてくるであろう孫の名前を冗談半分で考えてみたりして、まだ見ぬ孫の誕生を楽しみにしているようでした。

もちろんまだ結婚もしていないのに少し気が早いかもしれませんが、私と彼の関係も、お互いの両親との関係も良好でした。

近い将来、二人が結婚することや子供が生まれることは当たり前だと思っていました。

妊活か、死か。選んだのは……

抗がん剤は一生やめることができない

そんな考えを当たり前に思えなくなったのが、タグリッソを飲み始める時でした。

抗がん剤を飲んでいるときは、妊娠ができない

そのことは常識としてわかっていました。風邪薬や鎮痛薬のように、妊婦になると飲めないものという認識があったからです。

しかし、風邪薬や鎮痛剤と抗がん剤には、大きな違いがあることに私はあまり気づいていませんでした。

大きな違いというのは、継続して飲み続けなければならないかどうかです。

風邪薬や鎮痛剤は、風邪や痛みが治まったら、飲まなくてよくなります。

では、抗がん剤はいつ飲まなくてもよくなるのでしょうか。

それは、私の場合、がんが完治するまでです。

そして、私のがんは今のところ、完治する見込みはありません

タグリッソはがん細胞が広がらないようにはできるけれど、がんをなくすことはできないのです。

私は今の時点では、一生抗がん剤を飲んでがん細胞を抑える必要があります。

つまり、妊娠を諦めなくてはいけないのです。

私がこの話を医者から聞いたのは、タグリッソ治療が始まるその日でした。

治療前に卵子を凍結しておき、のちに人工授精を行うなどの方法もあります。

また、もし服用していても胎児に影響がない抗がん剤が開発されれば、妊娠ができるかもしれません。

そしてもちろん、抗がん剤治療を今すぐやめ、妊活をすれば子供ができる可能性もあります。

子供ができないのは、私のせい?

しかし、私はこの手段を選びませんでした。

この時点でもうすでに私のがん細胞は脳と骨に転移し、肺にも再発していました。

死への恐怖が私を焦らせました。

とにかく早く、これ以上がん細胞が広がるのを抑えたい。この一心でした。

これは、本当にありがたいことに、彼氏も、私の母も、同じ意見でした。

私は、すごく申し訳ない気持ちになりました。

もちろん、がんの再発・転移は私のせいではありません。

しかし、子供が産めないのは私のせい……。そう思ってしまいました。

ずっと一緒にいることすらできないかもしれないし、子供も諦めなくてはならないなんて、私なんかと一緒にいないで、他の健康的な人と結婚した方が彼は幸せなのではないだろうか

私といたら子供どころか、結婚すらできないかもしれない。

タグリッソ飲み始めの入院中はずっとそんなことを考えていました。

そんな思いを彼氏に打ち明けると、「いや、俺は子供がいてもりちむーがいてくれないと意味がない。お前の命が最優先だろ。」と言ってくれました。

彼の母「妊娠できない嫁は嫌だ。」

タグリッソ治療にも慣れ妊娠できない悲しさも忘れていた頃のことです。

私が妊娠できないということを彼が彼の母に打ち明けたところ、

孫ができないなんて、私はこれから何を楽しみに生きればいいの。

「お父さん(彼の父)もおばあちゃん(彼の祖母)も、りちむーちゃんと結婚するのはやめろと言っている。みんな、妊娠できない人はいやだって。」

と言われてしまいました。

息子を持つ母として、孫が生まれてくることに期待するのは自然なことかもしれません。

しかし、彼の母のこの発言に、私はとてもショックを受けました。

自分の中で、妊娠できないことをやっと納得していたところに、あまりにもストレートすぎる言葉でした。

妊娠することを選ばなかった人生

彼「妊娠を選ばなかっただけ。」

絶望している私にとって彼がこの言葉に怒ってくれたことが唯一の救いでした。

「いや、妊娠ができないんじゃなくて、妊娠を選ばなかっただけだから。」

治療前に妊娠を選ぶことだってできたよ。だけど、妊娠までにどのくらい時間がかかると思う?その間にがんが広がったら、りちむーがどうなるかわかる?」

そう、彼の母に言ってくれました。

妊娠ができないんじゃなくて、妊娠を選ばなかっただけ”というこの言葉に私は今でも時々救われます。

そして、「みんな、妊娠できない人はいやだって。」という彼の母の言葉について、彼の父や祖母にのちに確認したところ、誰もそんなことは言っていなかったそうです。

それどころか、彼の祖母

自分で決めたことが一番正しいことなんだから、りちむーちゃんのことをそばで支えてあげなさい。」

と彼に言ってくれたそうです。この言葉には私も彼も泣いてしまいました。

子供がいなくても幸せな人生は送れる!

私は、抗がん剤の影響で、子供を産むことができませんが、不妊体質で子供が産めない人やパートナーがいなくて子供が産めない人など、妊娠・出産にまつわる悩みをたくさんの人が抱えていると思います。

私は、“妊娠をしないことを選択した”ことで、私の彼や両親、彼の母や父や祖母など、様々な人の妊娠・出産にまつわる考え方を垣間見ることができ、また、自分の考えを深めることができました。

その中で、どのような考えを持つと大切な人や自分を傷つけなくて済むのか、わかりました。

それは「子供がいないのは不幸せだ」なんて思わないことです。

もしも子供ができたら、そのときは心のそこから喜びましょう。しかし、もしも一生子供ができなくても悲しむべきことではありません。

子供は授かりものであり、私たちにはどうすることもできないことです。

子育て以外にも幸せは色々なところにあります

そして、結婚していたり、結婚を考えている娘や息子を持つお父さん・お母さんたち

かつて愛おしくか弱い存在であった自分の娘や息子が大人になって下した、こんなにも立派な決断を、成長として見守ってあげてほしいです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

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